| ユーザーページ | 宮城県山元町 企画財政課企画班 |
| スマウト導入 | 2023年度〜(プレミアムプラン) |
| ご担当者さま | 主事 阿部 嶺悟 さん |
宮城県南部に位置する山元町は、雪が少なく温暖な気候が特徴です。首都圏・仙台圏へのアクセスも良く、暮らしやすさと自然の豊かさが同居する場所です。
一方で、高校や大学が町内にないことから若年層の流出が続いており、働く場の選択肢も限られていることがまちの課題。こうした背景の中、企画財政課企画班が移住促進や協力隊募集に取り組んでいます。
スマウト運用の中心を担う阿部さんは、元広報職。 写真の選定や情報の見せ方にこだわりながら、募集記事づくりを進めています。
協力隊募集を開始したのは2024年(令和6年度)。協力隊採用のノウハウもないゼロからのスタートで、最も大きな壁となったのは「応募者層へのリーチ」でした。町のWebサイトやJOINに掲載してもなかなか相談や応募につながらず、「そもそも、まちを認知してもらうことからのスタートだった」といいます。
さらに、担当者の異動がどうしても避けられない体制の中で、協力隊制度を安定して運用するためには、
が必要だという結論に至り、「職員と隊員を継続的に支えるコーディネーター」を協力隊として採用することになりました。
そこで注目したのが、スマウトのスカウト機能。ユーザーのプロフィールをしっかり読み込んで人物像を把握し、ミッションに合う相手へ直接アプローチできる点が導入の決め手でした。
山元町は、温暖な気候と海と山の恵みが魅力の地域です。雪が積もるのは意外にも年に2〜3回。いちごやりんごなど、四季折々の特産品も豊かで、暮らしの安心感があります。
一方、若い世代の人口流出や教育環境の不足など、将来に向けて向き合うべき課題も存在します。“魅力と弱みを正しく伝える” 情報発信が、採用の質を左右する重要な要素でした。
担当の阿部さんが特に注力しているのは、スマウトユーザーや応募者のプロフィールの丁寧な読み込み。“まちが求めている人物かどうか、ミッションを遂行できる人物かどうか”の観点で人物像を描きながら、記事に反応してくれた人以外のユーザーにも積極的にスカウトを送信しています。
丁寧なやり取りのおかげか、カジュアル面談を希望する人も多いのだとか。「スカウトは応募前から関係性が築けるのがいいですね。応募には至らなかった場合も、別の新しい募集があった際に、『そういえばあの人に合いそうだ』と思って声をかけ、そのまま採用に繋がったケースもあります」とのこと。
また、元広報担当である阿部さんは、記事の第一印象を最重視。サムネイル写真やタイトルの言葉選びを丁寧に行い、「どんな町で、誰と働くのか」が直感的に伝わる構成を心掛けているといいます。「募集内容、仕事内容をどれだけ面白いと思ってもらえるかですね」と笑います。
スマウトを活用した協力隊募集では、平均4〜5名の応募が安定して集まり、中でも高い能力が求められる協力隊コーディネーター募集では20名の応募が寄せられたといいます。
結果として採用につながったのは、40代前半の男性。「地方での起業経験があること、地方創生のビジネスに取り組んでいること、また『新しい地域で腰を据えてチャレンジしたい』という意欲がプロフィールにしっかり書き込まれており、狙い撃ちでスカウトした人物でした」と阿部さん。2025年1月の着任後は、20〜30代の若い協力隊員の相談役となるのはもちろん、次に採用すべき人材・要件・要項・ミッションの内容もまちと一緒に検討したりと、“隊員・職員のコーディネーター=地域の活動を支える存在”として活躍しています。
阿部さんがスマウトで特に価値を感じているのは、「地方移住に本気のユーザーが多いこと」。プロフィールを読み込む際は、「どの自治体のどんな記事に興味を持っているか」「どの地域と関わりがあるのか」もくまなくチェックしているといいます。そこから人物像が立体的に見えるため、“ミッションとの適性” が捉えやすく、スカウトの精度も高まりつつあるそう。
「正直、異動も予算もあるので先は分からないんですが、私がいる限りは今後もスマウトの活用を継続して、協力隊採用のノウハウを蓄積していきたいですね」と話してくれました。
「採用は、情報の見せ方で大きく変わります。タイトル、写真、仕事内容の具体性……ここが伝わらないと、求める人材に届きません」。
阿部さんは、スマウト導入によって “応募者との出会いの質” が大きく変わったと話します。募集記事がまちを知る入口となり、応募前の理解を深める役割も果たしているのだとか。
最後にこんな言葉が印象的でした。「今は“人の取り合い”といわれていますが、結局は、“どれだけ頑張って注力できるか”がすべてだと思います」。