| ユーザーページ | 栃木県那須塩原市 ゲストハウスLeu. |
| スマウト導入 | 2025年11月〜 |
| ご担当者さま | コーディネーター 中潟亮兵さん |
栃木県那須塩原市。観光地としても知られるこの場所で、ゲストハウス「Leu.(レウ)」のコーディネーターを務める中潟さんは、地域外の若者たちと宿をつなぐプロジェクトをスマウトで募集しました。
その結果、掲載期間わずか1ヶ月で結果的に7名の若者を採用し、ついには移住者まで誕生するという大きな成果を生み出しました。
人を惹きつけ、関係人口の創出から移住へと繋がった今回の事例。その背景にある中潟さんの想いや、スマウトを活用した工夫について詳しくお話を伺いました。
ゲストハウスLeu.を運営する中で、中潟さんは繁忙期における施設の人手不足という課題に直面していました。しかし、限られた人材を地域内で奪い合うようなやり方は、中潟さんが望むあり方ではありません。
目指したのは、12月〜3月末まで継続的に人手が足りている状態を確保するという具体的な目標を達成しつつ、地域の外から訪れる若者と宿が手を取り合い、互いに助け合えるような仕組みを作ることでした。
四季折々の自然と温泉が人々を惹きつける那須エリア。一方で、この地のもう一つの主役である農業が盛んであるからこそ、地域は観光業と農業で繁忙期の重複という構造的な課題を抱えていました。結果的に、那須エリアでは慢性的な人手不足という状態が続いていました。
転機となったのは、中潟さんとスマウトスタッフとの対話でした。相談を重ねる中で見えてきたのが、スマウト内でも高い関心を集めていた「ヤドカリ」というスタイルでした。
「ヤドカリ」とは、簡単なお手伝いをする代わりに宿代が無料になる仕組み。
募集にあたって一番考えたのは、どうすれば「まずは行ってみようかな」と気軽に思ってもらえるか、という点でした。
そこで中潟さんは、参加のハードルを下げるために、滞在期間をあえて「最短1週間から」に設定。これが、興味を持ってくれた人が最初の一歩を踏み出すための、ちょうど良い入り口になりました。
次に力を入れたのが、情報発信の見せ方です。
「文章で細かく説明する前に、写真一枚を見て『ここに行ってみたい!』と直感的に思ってもらうことが何より大切だと考えました」
宿の清潔感や、窓から差し込む光の加減など、言葉だけでは伝えきれない宿の雰囲気を、写真を通じて丁寧に伝えていきました。
そして、来てもらった後の時間の設計にも注力しました。募集ページには、仕事以外の時間の過ごし方について、以下のように書いています。
「温泉に入りにいく、散歩しながら頭を空っぽにする、次の人生を考える時間にする。(中略)『暮らしの中にちょっと混ざる』イメージ。まさにヤドカリ。」
募集の具体的な仕事内容は、共用スペース・温泉・ドミトリーの清掃や消灯作業など、1日3時間のお手伝い。それ以外の時間は、自由に過ごしてもらいました。
このゆとりある時間の中で、参加者は自由に温泉を巡ったり、地域の人と何気ない会話を交わしたり。そんな那須塩原での「ありのままの暮らし」をゆっくり味わえる時間をあえて作ったことで、単なるお手伝い要員としてではない、宿や地域のファンとしての満足度につながっていきました。
こうした施策が、自分に合う場所を探しているスマウトユーザーの心に、まっすぐ届いたのです。
スマウトでの募集開始から1ヶ月で、計7名の採用に成功しました。
応募者の属性は中潟さんの狙い通り、20代から30代の若年層。中には、それまで那須塩原に縁がなかった人もいましたが、スマウトの記事を見て「ここなら安心して滞在できそう」と直感したことが応募の決め手となったそうです。応募者に安心を与えるため、持ち物など滞在の準備についても事前にしっかりと伝え、何を持っていけば良いかわからないといった不安を取り除きました。
さらに、この「ヤドカリ」体験を経て、1名の女性が那須塩原市の地域おこし協力隊に就任することになりました。彼女は元々移住に関心を持っていましたが、1週間の滞在中に中潟さんやゲストと交流したことが決め手となったそう。
労働力不足を補うために始めた取り組みが、「ヤドカリ」という短期間の滞在をきっかけに、地域の未来を担う人材を定着させるという、理想的な関係人口の形を実現したのです。
「スマウトで那須塩原市の地域おこし協力隊の募集を見つけ、応募を考えたものの、新しい土地で生活できるのかイメージがつかめずにいました。
そんな時、お試し移住にピッタリというLeu.のヤドカリ募集を発見し、私のための企画だ!と胸が高鳴りました。
実際に現地を訪れると、中潟さんが会ったばかりの自分を信じて応援してくれる姿にとても感動し、ここなら安心して活動できそうと協力隊への気持ちが固まりました。
スマウトを通じた出会いが、私の挑戦を後押ししてくれました。
挑戦のきっかけが欲しい方にはぜひ、Leu.を訪れていただきたいと思っています!」
人手不足に直面する自治体や事業者にとって、解決の糸口は必ずしも「条件面の改善」だけとは限りません。今回の中潟さんの事例のように、若者はお金よりも「ここでしか得られない体験」や「居心地の良い空間」に価値を感じるケースもあります。
そうした人たちに届けるためには、募集記事で「仕事以外の価値」を具体的に伝えること、そして来てもらった後に自然な交流が生まれる時間を設けることが、一つの有効な手段になり得ます。
「情報を届けたい層にしっかり届かせることが出来るのが、スマウトの良いところですね。今回参加してくださった皆さんが、今度は一人のお客様として、またLeu.へ遊びに来てくれる日を楽しみにしています!」と中潟さんは語ります。
スマウトを通じて地域の日常を共有することが、関係人口を育てる最初の一歩になるかもしれません。