インタビュー

Q.移住を考えたきっかけを教えてください。

以前は農業法人に勤めていました。
法人時代は作る物も出荷先も全て決まっていて。

次第に「自分の手で何を作るか、どう届けるか」を全部自分で決める、自由な農家になりたいと思ったんです。

独立するなら移住をするのもいいかもと思って考えはじめました。

Q.移住を決断するまでに3年かかったと聞きました。どんな迷いがありましたか?

「知らない土地で生活していけるか」と、農業の閉鎖的なイメージが怖かったんです。

ネガティブな想像ばかりが膨らんで、足が止まっていましたね。

Q.そこから加賀市に移住というのはどんな流れで?

彼女の実家が石川なのでその近辺で探し始めたんですが、スマウトで加賀の梨農家での体験プログラムを見つけて。

元々移住したら果樹栽培をやってみたいと思っていたので、参加を決めました。

Q.実際に加賀を訪れてみていかがでしたか。

1週間の滞在で、農作業から選果場の見学まで経験できました。

まちの雰囲気も分かり、移住後の「働き方」や「暮らし」を具体的にイメージできたのが大きかったです。

Q.そこから最終的に移住の決め手になったのは?

お土産にいただいた梨をひと口食べた瞬間、口の中に溢れる甘さと果汁の多さに「え、何これ、美味い!」と感動して。

3年の迷いが一瞬で消えた気がします。

小峠さんの人生を大きく変えた加賀の梨

小峠さんの人生を大きく変えた加賀の梨

Q.パートナーの水田さんは、移住を切り出されて不安はありませんでしたか。

水田さん:彼がずっと独立を夢見て悩む姿をそばで見ていたので、加賀に行くと聞いたときは「ついに決まったんだな」と。

水田さん:不安より、応援したい気持ちが強かったです。

水田さん

Q.就農にはお金がかかるイメージですが、そこはどうクリアしましたか?

地域おこし協力隊制度に助けられています。軌道に乗るまでの給与の補償に加え、車両購入や資材費を活動経費の中で賄うことができました。

「身一つで来れる」という言葉通り、金銭的な不安なくスタートできました。

Q.実際に移住してみて、加賀での暮らしをどう感じていますか?

小峠さん:以前は通勤に30分以上かかっていましたが、今は車で5分。やりたい仕事に没頭できて、心に余裕が生まれました。

水田さん: 車や電車でちょっと足を伸ばせば商業施設や映画館もあって不便は感じません。

想像以上に住み心地が良くて驚いています。

Q. 農業法人にいたころと現在で変わったことはありますか?

小峠さん: 自分のこだわりを100%反映できるのが最高に楽しいです。

小峠さん:どんな梨を目指すか、先輩農家さんに相談したり二人で考えて進める毎日はやりがいに溢れています。

Q.今後の目標と、移住を迷っている方へのメッセージをお願いします!

小峠さん: 目標はブランド梨「加賀しずく」で最高の一玉を作ること。
不安なのはまだ知らないからだと思います。まずは地域に出かけてみるときっと道が開けますよ!

水田さん: 人生の節目って、最後は自分で決めるしかないですよね。「やってみたい」という気持ちが少しでもあるなら、思い切って飛び込む勇気が一番大切だと思います。

ありがとうございました!

編集メモ

「人生の転機は、どこにあるかわからない」——今回の取材を通して、そんなことを強く感じました。

移住を検討しはじめてからの3年間、慎重に理想の地を探し続けていた小峠さんを突き動かしたのは、偶然口にした梨の「味」でした。思いもよらない出来事がきっかけで、止まっていた時間が一気に動き出し、人生が大きく転換する。そんな瞬間は、誰の身にも起こり得るのだと思います。

小峠さんの移住から数ヶ月後、水田さんも地域おこし協力隊として梨づくりに携わるようになったというお話からは、加賀という場所でふたりの暮らしがより豊かに広がりを持ちはじめている穏やかさと力強さを感じました。

まずは気になる地域へ一歩踏み出し、その土地の空気に触れてみる。
そこには画面越しでは決して出会えない、人生を変える何かが待っているかもしれません。

二人の独立就農をサポートしてくれる先輩農家さんと一緒に

二人の独立就農をサポートしてくれる先輩農家さんと一緒に

 

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