反応数より“つながりの質”を。移住者ライターと挑む高島市のファンづくり

反応数より“つながりの質”を。移住者ライターと挑む高島市のファンづくり

ユーザーページ 市民協働課 定住推進室たかしま課|滋賀県高島市高島縁人事務局
スマウト導入 2022年4月(滋賀県が県域で導入し各市町村にアカウント付与)
ご担当者さま 市民協働課 定住推進室 梅村さん、市民ライター 田中 可奈子さん、総合戦略課 堀居さん

課題

  • 相談窓口やイベントでの「待ち」の姿勢が中心で、潜在層へのアプローチが不足していた
  • 市の公式サイト等での一方的な情報発信にとどまり、双方向の関係づくりが難しかった
  • 「高島市」をまだ知らない層への認知拡大が必要だった

打ち手

  • 「市民ライター」との連携体制:高島市への移住者を“市民ライター”としてチームに迎え、ユーザー目線での記事作成とスカウト運用を実施
  • プロフィールを読み込んだ「個」へのスカウト:テンプレートの一斉送信ではなく、相手の興味関心(林業や暮らし方など)に合わせたメッセージを送付
  • 「人」と「暮らし」の発信:制度や補助金情報だけでなく、地域で暮らす人の温度感が伝わるコンテンツを強化

成果

  • スカウトをきっかけに「この人に会いたい」と移住フェアへ来場したり、イベントへ参加するユーザーが現れた
  • スカウトからのメッセージやり取りを経て、現地訪問・物件決定に至るケースが誕生
  • 林業に関心がある層など、狙ったターゲットからの反応を獲得できた

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滋賀県高島市は、琵琶湖と山々に囲まれた豊かな自然環境が特徴の地域です。
京阪神へのアクセスも良く、「田舎時々都会」の暮らしが実現できる一方で、関係人口の受入れ体制には課題も抱えていました。

そんな高島市が、スマウトを通じて「反応数」ではなく「つながりの質」を重視した関係づくりに挑んでいます。
鍵となったのは、移住者である「市民ライター」との連携。
現在高島市では、移住関連は「市民協働課 定住推進室」、関係人口は「高島縁人事務局」、移住者インタビューなどの読みものは「たかしま課」として市民ライターが担当し、それぞれが役割分担をしながら複数のアカウントを運用しています。

 

導入前の課題と、スマウトで実現したかったこと
「待ち」の姿勢から脱却し、潜在層へアプローチしたい

スマウト導入前まで、移住相談窓口やフェアへの出展など、すでに関心を持っている層への対応が中心だったという高島市。
「高島市を知らない、でも地方暮らしには興味がある」という潜在層へのアプローチに課題を感じていた頃、令和4年(2022年)に滋賀県の県域導入に合わせてスマウトの活用を開始しました。

目指したのは、単なる情報発信ではなく、ユーザーと直接つながり関係性を育む「攻め」の移住促進。
一般的な求人情報のように「条件」で訴求するのではなく、「まちの背景や考え方を伝える場」としてスマウトを活用する方針を固めました。

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地域の魅力と弱み
琵琶湖と山が織りなす、四季を身近に感じる暮らし

高島市では、琵琶湖でのSUP体験で白鬚神社の鳥居をくぐることができ、メタセコイア並木などの観光資源も豊富です。山も近いためトレイルコースや登山も楽しめます。身近に四季を感じながら子育てができる環境が整っています。

一方で、関係人口の受入れ体制が十分に整っていないという課題もあります。「来てほしい」という想いはあるものの、行政としての体制づくりはこれからの段階です。ただし、民間で積極的に取り組んでいる動きもあり、地域には可能性が広がっています。

運用方法と工夫
職員×市民ライターのチーム戦。移住者視点で「刺さる」スカウトを

高島市のスマウト運用の特徴は、市職員と市民によるチームプレイにあります。
自身も10年前に東京から高島市に移住した田中さんを「市民ライター」としてチームに迎え、移住者ならではの視点で、移住者インタビューなどの記事作成やスカウトを依頼しています。

行政組織では数年ごとに担当者が異動することも多く、運用ノウハウや現場感覚が個人に紐づいてしまう点も共通の課題。「市民ライター」という役割をつくり、その人物に現場感覚とノウハウを積み上げてもらうことで、「担当者が変わっても続けられる運用体制」を構築しています。

高島市のスマウト運用チームが特にこだわっているのが、スカウトの質。「プロフィールをしっかり読み込み、その人が何に興味を持っているか(例:林業、古民家など)に合わせて、ピンポイントで情報を届けています」と田中さん。画一的なコピペ文章ではなく、「あなたに高島市が合う理由はここです」と伝えることで、返信率やその後の関係性の深さが変わったといいます。

スマウトユーザーの特徴を肌で感じ、「こんなスカウトを送ると反応が返ってくる」という実感を持った上での田中さんのスカウト術を、高島市職員のお二人もお手本にしている様子。それぞれのアカウントで作成した記事に対するスカウトも、田中さんにお願いすることもあるようです。

成果と、出会えた人たち
「あなたに会いに来た」スカウトが繋いだご縁

丁寧なスカウト運用は、着実に成果を生んでいます。

市民ライターの田中さんからのスカウトをきっかけにやり取りを重ね、「田中さんがいるから」と名古屋の移住フェアまで足を運んでくれたユーザーがいたり。
興味のあるテーマ(自伐型林業)の記事に反応し、そのままバーチャルのオンラインイベントに参加してくれたユーザーがいたり。
移住者交流会の記事に反応があったことを機にやり取りが始まったのち、市内に物件も見つかり移住準備中のファミリーがいたり…etc.

お試し住宅の利用者募集の記事には計70名近い反応があり(2026年2月現在、まだ募集中!)、注目が集まる地域になり始めている印象もありますが、
「興味ある数などの『反応数』だけを追うのではなく、『誰とどんな関係が生まれたか』という“つながりの質”を重視することが今後に繋がると思っています」と市民協働課の梅村さん。「田舎で暮らすことは高島じゃなくてもできる。そこに住む人、温度感で選んでもらっているんだと感じています」と話してくれました。

また総合戦略課の堀居さんは、「興味あるを押してくださった方のプロフィールを確認すると、記事を見てほしいと思うような人にしっかり届いているのだと感じます」と、スマウトを活用する上での実感を語ってくれました。

 

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評価と今後の活用
「制度」より「人」で選ばれる地域へ

「スマウトは他の募集サイトなどと比べて、イベントや取り組みへの参加に繋がりやすいこと、スカウト機能によりプッシュ型のアプローチができること、ユーザーの詳しいプロフィールを閲覧できるため人物像の発掘がしやすいことが魅力です」と高島市の梅村さん・堀居さん。
従来は相談が来るまで「待ち」の姿勢でいるしかなかったところ、自治体の側からメッセージを送れる点が特に助かっていると話します。

また市民ライターの田中さんは、「スマウトで特に有益な部分だと思うのは、ユーザーひとりひとりに合った情報をピンポイントで届けられること。スカウトを通して過去にやり取りした人が、こちらを覚えてくださっていたり、返信をいただけることもあるんです」と話してくれました。

移住文脈での情報発信を担う市民協働課、関係人口担当の高島縁人事務局、そして行政が拾いきれない民間の情報や、魅力的な移住者とのネットワークが強い市民ライターの田中さん。今後も、この体制で、移住希望者の心に響く発信とコミュニケーションを続けていく予定とのことです。

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同じ課題を持つ自治体へのメッセージ
反応数に一喜一憂せず、一人ひとりとの関係性を大切に

「1件の反応でも、その中身が濃ければ素晴らしい成果です」。
高島市チームからのメッセージは明確です。
数を追うことばかりにとらわれるのではなく、熱量の高いスマウトユーザーひとりひとりと向き合い、丁寧なコミュニケーションをとること。
それが結果として、熱量の高いファンや移住者を生み出す近道になることを教えてくれました。

 

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