職員採用の応募ほぼゼロから11名へ。岡山県で最も小さな村の「移住型採用」

職員採用の応募ほぼゼロから11名へ。岡山県で最も小さな村の「移住型採用」

ユーザーページ 新庄村役場
スマウト導入 2019年〜
ご担当者さま 新庄村役場 総務企画課 移住担当 千葉 智明 さん/スマウト運営 担当 青野 日向子 さん

課題

  • 役所HPと地元新聞への掲載だけの募集で、職員採用試験を受ける人がほとんどいない状態
  • 小規模自治体ゆえに人事専任部署がなく、採用が片手間になりがち
  • 応募の母数が少なく、採用の質を担保しにくいリスク

打ち手

  • 地元中心の採用から「移住型採用」へ転換し、スマウトを募集の入り口に
  • 採用試験の前に副村長・総務課長も登場する「カジュアル説明会」を設置
  • SNS広告でエリアとターゲットを絞り配信、スマウトのページへ誘導

成果

  • カジュアル説明会から採用試験へつなぐ流れをつくり、11名の応募から1名の採用へ
  • SNS広告をより効果的に配信するためペルソナを明確化
  • 「暮らし」を起点に、発信内容へ共感する人材と出会える流れを確立

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募集を出しても、受ける人がほとんどいない。職員採用にそんな悩みを抱える自治体は少なくありません。岡山県でいちばん人口の少ない村、新庄村もそのひとつでした。しかし、スマウトを活用し「移住型採用」を推進したところ、応募がほぼゼロの状態から11名が応募。求める人物像にマッチした採用につながりました。

新庄村は、岡山県の北西、鳥取との県境にある村です。「日本で最も美しい村」連合にも名を連ね、豊かな自然とコンパクトな住環境、人の温かさが魅力。一方で、村の中だけで採用の担い手を確保し続けるのは簡単ではなく、外にも目を向けて人を探す必要がありました。

そこで新庄村は、職員採用で地元の人だけでなく、移住を考える人にも目を向けました。その入り口として選んだのがスマウトです。スマウトに集まるのは、仕事だけでなく「どこでどう暮らすか」を大切にする人たち。暮らしや地域に共感してくれる人と出会いやすいことが、選んだ理由でした。新庄村役場で移住担当の千葉智明さんと、元地域おこし協力隊でスマウトの運用・情報発信を担う青野日向子さんに、取り組みを聞きました。

 

導入前の課題と、スマウトで実現したかったこと
応募者ほぼゼロから脱却。移住者へ間口を広げる。

スマウト導入前の職員募集は、村のホームページと地元新聞への掲載が中心でした。新庄村には採用を専任で担う部署がなく、他の業務と兼ねて進めるのが実情です。必要が生じたときに募集を出すだけになりやすく、応募が十分に集まらないことが長らくの課題でした。

1人ほしいところに1人しか応募がなければ、村に合うかどうかを見極める余地も生まれにくくなります。まずは応募の母数を増やし、その中でお互いの相性を確かめられる状態をつくる。それが出発点でした。

新庄村では以前から、地域おこし協力隊の採用で一定の成果を上げてきました。移住を前提に、暮らしや生き方への共感を入り口にする採用です。だったら、協力隊で手応えのあったやり方を職員採用にも活かせるのではないか。それが千葉さんの見立てでした。こうして、職員採用の入り口にもスマウトを取り入れます。実現したかったのは、次の3点です。

  • 役所の堅いイメージを和らげ、応募者の母数を増やすこと
  • 移住や地域での暮らしに関心の高い人へアプローチすること
  • 「合う・合わない」をお互いに見極められる採用にすること

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地域の魅力と弱み
村の姿を、ありのままに

新庄村の魅力は、「日本で最も美しい村」に象徴される景観と、暮らしがコンパクトにまとまった住環境です。やりたいことに前向きで、人が温かい気風も大きな強み。「何かやりたいと言ったら協力してくれる。畑をやりたいと言えば、じゃあうちの土地を使えば、という話になる」と青野さん。行政との距離が近く、困りごとを相談しやすいのも魅力だといいます。

一方で、厳しい気候条件や、限られた経済基盤と雇用、交通アクセスといった弱みもあります。発信ではこうした実情も隠さず、暮らしを美化しすぎないことを心がけているそうです。良く見せすぎず、過度に下げもしない。等身大の村を正直に伝えることが、結果的にミスマッチを防いでいます。

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運用方法と工夫
"カジュアル説明会"と、人柄が伝わる文章づくり

新庄村の採用の特徴の一つが、採用試験の前にカジュアル説明会を挟むことです。募集要項だけを載せたありきたりな募集では、応募してくれる人が限られてしまいます。そこで、どんな段取りで試験に臨むのか、生活費や休み、空き家の状況といったリアルな疑問に、フランクに答える場をつくりました。

この説明会には、副村長と総務課長が直接参加します。「ナンバー2とナンバー3が、ここまで気さくに話してくれる。それをそのまま見てもらえるのが、うちの強みだと思います」と千葉さんは話します。緊張する試験の場ではなく、"素の面"を知ってもらう。そこに共感してくれない人を無理に取り込まない、というフィルターの役割も果たしています。

募集の入り口(ランディングページ)にはスマウトを活用しています。スマウトを使っていること自体が、地域の外から来る人を受け入れる姿勢の表れにもなっているそうです。さらに運用面では、このページへ誘導するためにSNS広告を配信。ターゲットは「地方移住」や「転職」に関心を持つ18〜35歳の若手層に設定しています。配信エリアは、気になったら日帰りで気軽に村へ足を運べるよう、岡山、鳥取、広島、香川、兵庫の近隣5県に絞ってアプローチしています。

発信で何より大切にしているのは、人柄が見える文章です。募集ページの書き手がどんな人なのか、話してみたいと思ってもらえること。等身大の自分たちを見せることで、相手にも「この地域に合うかな」と考えてもらう。その素材になればいい、という考え方です。

スマウト運用担当の青野さんですが、役場が丸投げしているわけではありません。採用フロー全体を担う千葉さんの言葉に対して、「本当にそうですか」「つまりこういうことですか」と問い直しながら進めます。そのフラットなすり合わせが、村の実情と発信のトーンをつないでいます。

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成果と、出会えた人たち
11名の応募があり1名採用。狙っていた人物像と出会えた理由

採用試験を受ける人がほとんどいなかった状況から、カジュアルな説明会へ誘導し、採用試験につなげる流れをつくりました。その結果、11名の応募が集まり、最終的に1名の採用に至りました。

着任したのは26歳の男性です。村に新たな若手を迎えるという実りある結果となりました。

出会えたのは、新庄村に限らずローカルに興味があり、発信内容に共感してくれる人たち。

「自分から自主的に情報を得ようというスタンスの方が多くて。受け身の人はいません」と青野さん。説明会で副村長や課長と打ち解けて話すなかでは、試験では固くなってしまう人の素の一面も見えてきます。「この人いいな」と感じる場面が何度もあったそうです。

採用は、採って終わりではありません。受かってからも一人にしないこと。公的な手続きで分からないことがあれば、気軽に聞ける相手でいること。青野さんは、仕事が始まってからも声をかけ続けます。千葉さんも「入ってくるまでが採用」と、メールのやり取りから住まいの手配、総務課長との橋渡しまで一貫して担います。一方で、頼られすぎてもその人のためにならないと、適度な距離感も意識しているそうです。支える人が複数いることで、いろいろな方向から伴走できる体制になっています。

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評価と今後の活用
「どこで生きるか」を軸に動く求職者と出会える、移住採用の手応え

新庄村が感じているスマウトの価値は、ユーザーの質の高さです。役所や自治体に関心のある人が多く、職員採用との相性がいい。一般的な求人媒体では「仕事があって、その先に生活」という順序の人が多いのに対し、スマウトでは「暮らしがあって、その手段としての仕事」という順序の人が多い、と青野さんは話します。

今後は、採用する人材像にも幅を持たせたいと考えています。これまではバランスのとれた人材が中心でしたが、これからは尖った持ち味のある人にも出会いたい。手応えのある出会いが続いているからこその、次の一手です。採用の幅を広げても、その出会いの入り口としてスマウトを使い続けていく考えです。

同じ課題を持つ自治体へのメッセージ
ターゲットを定め、人柄の見える言葉を届ける

最後に、同じように採用に悩む自治体へのメッセージを尋ねました。

「スマウト上には、地域やまちづくり、自治体に興味のあるユーザーが多くいます。だからこそ、どんな人に来てほしいかを明確にして、適切なメッセージを発信できれば、望む人材と出会える可能性は非常に高いと思っています」と青野さん。

新庄村は、応募がほとんどない状態から、求める人物像にマッチした採用までたどり着きました。鍵になったのは、憧れを誘う発信ではなく、等身大の村を見せて共感してもらうこと。ターゲットを定め、人柄の見える言葉で表現する。その地道な積み重ねが、移住を入り口にした採用につながっています。

新庄村のほかにも、移住型採用に取り組む自治体は数多くあります。その見せ方をまとめたのが、スマウトの特集「地域で安定して働く|公務員として始める地方移住」です。

まず暮らしに惹かれ、地域に共感してもらう。その先に、採用がある。暮らしを軸に地域を探す人が集まるスマウトは、新庄村のこうしたやり方と相性のいい場でした。条件で競うのではなく共感でつながる採用を、スマウトから始めてみませんか。

 

 

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