今人気の移住先は?「SMOUT移住アワード2024上半期」を発表しました!

今人気の移住先は?「SMOUT移住アワード2024上半期」を発表しました!
いつもSMOUTをご利用いただきありがとうございます。
 
SMOUTでは2018年6月のサービス開始以来、年度ごとに地域の活動を表彰する『SMOUT移住アワード』を発表してきました。今回は、 地域の発信する情報に対する「興味ある」数、合計3万6,888件(期間:2024年4月1日〜2024年9月30日)のうち、上位30地域を『SMOUT移住アワード2024 上半期』として結果発表します。
1,076地域から選ばれたのは、
【市区町村部門】1位 長野県伊那市、2位 山口県萩市、3位 鹿児島県和泊町
【県部門】1位 長野県、2位 滋賀県、3位 福井県・鹿児島県

■2024年上半期の地域発信情報(プロジェクト)トレンド

ポイント

労働力不足の解消に「地域横断型 マルチワーク求人」が登場!

コロナ禍以降に表面化した全国の人手不足は増加傾向にあり、深刻な社会問題となっています。帝国データバンクが2024年10月4日に発表した調査(※1)によると、従業員の退職や採用難、人件費高騰などを原因とする「人手不足倒産」の件数は、2024年度上半期(4〜9月)で163件に達しました。今期はこれまで過去最多だった2023年度上半期の135件を超え、年度としても、前年度比2.1倍と大幅に増加した313件を上回る記録的なペースで急増しています。その中で、事業者側は必要な時に人材が確保でき、働き手は空き時間にすぐに働けるという両者のニーズがマッチした「スポットワーク」「スキマバイト」と呼ばれる働き方が急速に浸透してきました。

一方、「SMOUT」では、季節ごとの労働需要に応じて事業者が働き手を共有でき、働き手は複数の仕事に携わることができる「マルチワーク」の募集が盛況です。中でも注目すべきプロジェクトが、【市区町村部門】3位に選ばれた鹿児島県和泊町の「全国の農家を渡り歩いてみませんか?産地間連携等推進事業の募集を開始します」(興味ある数:200人)。鹿児島県沖永良部島(和泊町・知名町)、北海道八雲町、京都府宮津市という気候や環境の異なる3地域が連携して、各地の農繁期に合わせて働き手を行き来させる事業です。各地域で1週間以上作業に従事するなどの参加条件を満たした参加者には、現地までの交通費上限10万円+滞在先の宿泊費上限10万円、最大で20万円までの交通費・宿泊費が補助されます。(諸条件あり)。農業といえばひとつの地域に根ざすイメージがありますが、旅するように地域を渡り歩きたい人たちを労働力として確保する、新たな一手が登場しました。産地間連携事業は農林水産省による農業労働力確保の支援事業で(※2)今後さらなる広がりが期待できます。

※1 帝国データバンク「人手不足倒産の動向調査(2024年度上半期)」
  https://www.tdb.co.jp/report/economic/20241004hitode/

※2 農林水産省 補助事業「農業労働力 産地間連携等推進事業」について
 ・株式会社マイファーム 農業労働力確保支援事務局 WEBサイト
  https://myfarm.co.jp/roudouryoku/r3_h/

仕事+家がセットで移住しやすい「住居付き求人」が人気ナンバーワン!

「SMOUT」に掲載しているプロジェクトには、地方自治体が発信する移住情報をはじめ、地域おこし協力隊や事業者の求人募集、セミナー・イベント・ツアーの参加者募集など、様々なタイプがあります。2024年度上半期に掲載した全プロジェクトの中で、最もユーザーの「興味ある数」を集めたプロジェクトは、【市区町村部門】で4位にランクインした静岡県南伊豆町の「住宅付きお仕事のご案内! 南伊豆町まちの人事部よりお仕事の紹介を再開します!」(興味ある数:289人)でした。このプロジェクトは「仕事」と「住居」をセットで提供して移住後の生活への不安を軽減することで、移住検討者の支持を多く集めました。プロジェクトの内容は、建設会社の事務職の正社員募集です。前述の帝国データバンクが発表した「人手不足倒産の動向調査(2024年度上半期)」によれば、建設業や物流業では人手不足が原因の倒産が特に顕著であることが報告されています(※1)。一方で、「仕事」のみならず「暮らし」を提案することにより、多くの応募が集まるという新たな可能性が示されました。このような包括的なアプローチが、人材確保や地域活性化の鍵となるかもしれません。このプロジェクトを推進するのは、南伊豆町の「まちの人事部」です。「まちの人事部」は、厚生労働省による生涯現役地域づくり環境整備事業(※3)の取り組みとして、地域の事業者と求職者をつなぐ活動を行っています。

※3 厚生労働省「生涯現役地域づくり環境整備事業」
  https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29812.html

自治体や民間企業だけでなく、個人(移住者)の発信も目立つように

「SMOUT」で情報を発信する地域のユーザーは地方自治体が主要ですが、2023年度の「SMOUT移住アワード」では、昨今の全国的な人手不足やアフターコロナのインバウンド市場回復を背景に、民間企業の求人ニーズが目立ちました(※4)。2024年度上半期も、奈良県天理市の「【泊まれる古墳、この秋オープン!】管理人&料理人募集中。宿の立ち上げ経験してみませんか?」(興味ある数:195人)など、引き続き民間企業のプロジェクトが目に留まります。一方で、今回は新たに“個人”が発信するプロジェクトが登場しました。

【市区町村部門】3年連続で首位を独走する長野県伊那市の「古民家で田舎暮らし体験!一緒に竹炭を作りませんか!?」(興味ある数:141人)は、個人の古民家のリノベーションを手伝いながら伊那市の暮らしを体験できるもの。プロジェクトの発信者と参加者の距離が非常に近いことや、発信者が伊那市に移住したきっかけの一つが、「SMOUT」のプロジェクトに参加したことなどが移住検討者の関心を集めました。また、【都道府県部門】で1位に輝いた長野県の「自然と人が好きな人と蓼科をもっと素敵な場所にしたい!」(興味ある数:247人)も、「SMOUT」で移住したユーザーが、移住先の地域で発信する立場になったプロジェクトです。地域の情報を得るユーザーから地域を支えるユーザーへ、「SMOUT」を通して地域との向き合い方が変化する、移住の循環が生まれつつあります。

※4 「SMOUT移住アワード2023」(2024年4月24日発表)
 https://lab.smout.jp/news/about-ijyu-award-202404

■ 『SMOUT移住アワード』とは?


移住・関係人口を促進するプラットフォームサービス「SMOUT」は、2018年6月のサービス開始以来、年度ごとに地域の活動を表彰する『SMOUTアワード』を実施しています。コロナ禍で脱都心やリモートワークによる住居の自由度が高まったこともあり、会員数が約6万人のサービスに成長し、ユーザーの地域への関心も年々高まっています。このたび、2024年度上半期の中間結果を発表し、上位3位に入賞した地域を表彰いたします。

【市区町村部門】

 
banner_アワード2024-上半期_市町村

1位 長野県伊那市

  • 2022年・2023年度に続き、3年目も人気トップを独走する長野県伊那市!
  • 短期滞在・宿泊無料で、伊那ならではのりんごの農作業や、森林整備・松葉茶の生産加工など「仕事」と「暮らし」を体験できるワーキングホリデーが大人気
  • 古民家をリノベーションするお手伝い求人が関心を集める

    <人気プロジェクト例>アワード2024上半期

 

「古民家で田舎暮らし体験!一緒に竹炭を作りませんか!?」プロジェクト発信者の声

伊那市_仁科さん
仁科育美さん(掲載期間:2024年6月〜9月)

私は今年の3月末に伊那市に移住して、古民家に住んでいます。古民家をリノベーションするにあたって床下に竹炭を敷きたく、1人でせっせと毎日竹炭を作っていたのですが、「1人での竹炭作り、もう疲れたー!!!」と思い、SMOUTさんを通してお手伝いしてくれる方を募集してみました。するとなんと、沢山の方から「一緒に竹炭作りがしたい!」とご連絡をいただいて、そのご縁がありがたかったです。私にとっては「お手伝いをしてもらって嬉しい」という体験が、体験者さんたちにとっては「竹炭作りができて嬉しい」と思う体験になるということが、なんだかとても嬉しかったです。

参加者の方とは、竹を調達するところから、竹を切る、割る、ペール缶につめて燃やすまでの作業を一緒に行いました。また、「他にも手伝えることがあれば何でもやるよー!」と言ってくださる方が多くて、天井裏の掃除を手伝ってもらったり、土間コンクリートを作ったり、土壁を剥がしたりといろいろなお手伝いをして頂き大感謝でした。

来てくださった方は、古民家暮らしや田舎暮らしに興味がある方、リノベーションに興味がある方、自然が好きな方、伊那市に興味がある方、地球再生に興味がある方など、関心は人それぞれで、みなさんとお話するのがとても楽しかったです。

まだ伊那市に移住して6ヶ月ですが、自然に囲まれた土地で、時間の流れをゆっくりと感じることができる今の生活が大好きです。

毎日毎日「最高だなあ」と感じることができる伊那市に、ぜひ遊びに来てください。

「興味ある」総数 2,137件
プロジェクト数 40件
「興味ある」平均数 53件

 

2位 山口県萩市

  • 2023年度の4位から、2位へランクアップ!
  • 萩市の豊かな森林空間を活かして交流拠点の場をつくる新規事業の求人が人気
  • 2泊3日で気軽にお試し移住。地域おこし協力隊の活動や暮らしを体験できるツアーが好評
  • 移住者向けのUJIターン促進住宅の入居者募集に注目が集まる

<人気プロジェクト例>2-1 

「興味ある」総数 760件
プロジェクト数 36件
「興味ある」平均数 21件

 

3位 鹿児島県和泊町

  • 2023年度に初ランクインして以来、3位の座をキープ!
  • 沖永良部島(和泊町・知名町)、北海道八雲町、京都府宮津市が連携して、各地の農繁期に人が行き来する”産地間連携事業”が大注目
  • 最短3か月〜お試し島暮らし。観光業、食料品製造業、福祉業など幅広いジャンルのマルチワークに挑戦できる求人が人気
  • 移住者が、美しい海と島暮らしの魅力を語るインタビュー記事が好評

    <人気プロジェクト例>3-2

 
「興味ある」総数 746件
プロジェクト数 8件
「興味ある」平均数 93件

4位~30位

注目すべきは、長野県が30位以内に5市町もランクインしている点。1位の伊那市だけでなく、県全体で人気が高いことが分かります。【都道府県部門】で2位に着いた滋賀県も同様に、5市がランクインという強さを見せました。

2024年度上半期 「興味ある」総数 市区町村
4位 719件 静岡県南伊豆町
5位 689件 島根県海士町
6位 683件 長野県飯田市
7位 524件 長野県駒ヶ根市
8位 520件 鳥取県智頭町
9位 509件 兵庫県豊岡市
10位 497件 石川県加賀市
11位 491件 富山県南砺市
12位 474件 岡山県倉敷市
13位 396件 長野県茅野市
14位 382件 群馬県みなかみ町
15位 376件 鹿児島県奄美市
16位 375件 奈良県奈良市
16位 375件 福井県南越前町
17位 353件 三重県尾鷲市
18位 352件 宮崎県椎葉村
19位 348件 北海道別海町
20位 328件 滋賀県米原市
21位 307件 長崎県新上五島町
22位 284件 山口県長門市
23位 253件 兵庫県多可町
24位 246件 長野県池田町
25位 243件 滋賀県長浜市
26位 241件 福島県田村市
27位 238件 滋賀県高島市
28位 234件 兵庫県淡路市
28位 234件 滋賀県大津市
29位 232件 滋賀県近江八幡市
30位 223件 新潟県三条市

【都道府県部門】

banner_アワード2024-上半期_都道府県

1位 長野県

「興味ある」総数 5,430件
プロジェクト数 157件
「興味ある」平均数 35件

2位 滋賀県

「興味ある」総数 2,671件
プロジェクト数 224件
「興味ある」平均数 12件

3位 【初】福井県

興味ある」総数 1,312件
プロジェクト数 108件
「興味ある」平均数 12件

 

■SMOUT移住アワード2024 上半期 概要

SMOUTユーザーが地域の発信する情報に対し、期間中に「興味ある」を押したした数を集計しランキング。

集計期間 2024年4月1日〜2024年9月30日
総ファボ数 36,888件
参加地域数 日本国内368地域
*国内外の登録地域数902のうち、期間内にプロジェクトを公開した地域
一般ユーザー数 61,756人
プロジェクト数 2,058件

(全て2024年9月末日時点)

他の年のSMOUT移住アワードを見る