海も山も温泉も、子育ても!都心から新幹線で約30分、コロナ時代の移住先として人気の小田原市の住み心地は?

海も山も温泉も、子育ても!都心から新幹線で約30分、コロナ時代の移住先として人気の小田原市の住み心地は?

都心から新幹線で約30分というアクセスの良さと、海も山もある自然環境、箱根など人気観光地にも近いなど、さまざまな理由で人気が高まっている神奈川県小田原市。リモートワークが当たり前になり、たまに都心のオフィスに出社するという働き方が増えると、さらに移住者の人気を集めるのではないでしょうか。

昨年、そんな注目の小田原市を訪れ、先輩移住者とコワーキングスペースの運営者に話を聞きました。その模様はこちら

今回は、小田原市に移住をしたというご家族に小田原市の住み心地をお聞きしました。小田原のエリアごとの魅力も深堀りしていきたいと思います。

【移住事例#01】“お試し移住”で訪れた次の日に住宅購入!

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オランダ出身のレムコ・アバーソンさんと、日本生まれでオランダに留学経験のあるサチミさんは、昨年7月に保育園に通う娘さんと3人で小田原駅周辺エリアに引っ越してきました。

サチミさんは都内のベンチャー企業に勤務、現在は月に1〜2回、新幹線でオフィスに行く以外は自宅でテレワーク。オランダとのビジネスに従事するレムコさんは完全テレワークです。

東京、埼玉、千葉などで暮らしてきたサチミさんと、6年前の来日からずっと東京で暮らしてきたレムコさんはなぜ小田原に移住したのでしょうか。

サチミさん「オランダ人からすると東京の家は狭くて、娘が動き回るのにも限界があると感じていたので、どこかに移住しようと考え、その時候補に上がったのが、小田原、佐久、三島、松本でした。そんな中、去年の夏に新型コロナウイルス感染症の影響が大きくなってきて、決断するなら今だと思って、その4ヶ所に週末ごとに訪ねようと計画したんです。その中で、小田原がお試し移住の申込みが一番楽だったので、まず小田原に行くことにしました。」

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小田原市のお試し移住は、tipy records innに2泊3日で泊まりながら、暮らしを体験するというもの。メールで申し込みができ、小田原駅からのアクセスもいいので、気軽に申し込むことができます。

そのお試し移住で小田原に来てみて、すぐに気に入ったといいます。

レムコさん「金曜日から日曜日まで滞在する予定で、1日目に市内を回って、2日目に不動産屋さんに物件を紹介してもらって、この家に出会ってすぐに決めました。」

サチミさん「条件として娘が動き回れて、部屋数もあって、できれば天井が高い家が良かったんですが、この家が条件にぴったりで、海も近いし、山も見えるし、小田原駅へのアクセスもよくて、本当にすぐ気に入りました。」

レムコさん「このエリアは、ハーフの子どもを育てるにも違和感がないエリアだし、パン屋もあるしバーもあるし、東京から引っ越してきてもなれやすい環境だと不動産屋さんに紹介されて。家族が暮らす場所として、申し分ないと思いました。」

なんと、お試し移住に来ている間に家の購入を決めてしまったアバーソンさんたち。住む環境としてはもちろん、働く環境としても申し分ないといいます。

サチミさん「私は月に何回か東京の会社に行くので、新幹線へのアクセスが良い場所を考えていて、それにも合致していました。日常的にはレムコも私もリモートなので、狭いところで仕事するのは嫌だし、それぞれのスペースが確保できるのも助かります。」

レムコさん「日常的にお昼ごはんをビーチで食べたりできるし、時々はバイクで箱根の芦ノ湖に行ったりすることもできます。なんの不満もありませんよ。」

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東京にあるものは、全部小田原にある

実際に引っ越してきて約1年、東京にいた頃と比べて生活はどうなのでしょうか。

レムコさん「東京にあるものは、ほぼすべて小田原にあります。それに東京だと、電車に乗って神保町にディナーに行ったり、国分寺のバーに行ったりしていましたが、小田原だと徒歩圏内で全部すみます。」

サチミさん「本当に東京だとどこに行くにも電車に乗らなきゃいけなかったのがここでは歩いて行けます。私はパン派なので、近所にパン屋が3軒もあるのも嬉しいし、最近アイスクリーム屋さんとか新しい店もできていて楽しいです。」

レムコさん「近所のビアバー「Three Pints」は、なかったら小田原に来てなかったかもしれないくらい好きな場所です。地域内のネットワークがあるので、知り合いもたくさんできますし。」

サチミさん「小田原の人は東京の人と比べてよく話しかけてくれて、店に買い物に行っても会話するし、バーに行っても初対面でも話しかけたりとかして、それがオランダと似ていて居心地がいいみたいです。」

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ビアバーを中心に徒歩圏になんでもあるコンパクトな街が気に入ったようです。大きすぎず小さすぎないまちのサイズは、地域の人々との関係の上でもレムコさんには最適だったといいます。

レムコさん「小田原はちょうどいい大きさで、毎日同じ人に会うわけではなく、いい感じにプライバシーを保てる大きさがあって、同時にコミュニケーションがスムーズに取れる小ささもあります。」

移住において地域コミュニティにどう溶け込むかが問題になることもありますが、小田原の駅前エリアは、外からやってきた人もスムーズに溶け込めるちょうどよいまちのようです。

小田原がすっかり気に入ってしまったお二人は、今後小田原でやってみたいことがあるそう。

レムコさん「仕事でも小田原に関わって、ローカルビジネスをプロモートできたらいいと考えています。サステナブルの分野でできそうなことがたくさんあるので、なにかコラボレーションできたらいいですね。」

サチミさん「去年12月にtipyでオランダのイベントをやらせてもらいましたが、それを継続して、近所の人と来てもらいたいですね。」

【移住事例#02】犬が遊べる、広い庭がほしかった

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曽我エリアに500坪の広い土地を買い、移住した小林さん一家。東京の広告会社に勤める小林パウロ篤史さんと奥さんの麻子さん、二人の娘さんと東京から昨年6月に引っ越してきました。どうして小田原に移住することになったのでしょうか。

小林さん「東京で小さな家を購入したんですが、それぞれの子ども部屋も取れないし、庭もないし、家族分の自転車を置くことすら難しいような家でした。だから広い家に住みたい、それぞれの子どもの部屋と、犬を飼える環境がほしいと思って、奥さんの出身地の小田原で300坪以上の土地を探しはじめたんです。半年くらい探して、3年前にこの土地に出会いました。果樹園の耕作放棄地で、500坪の広さがあって、広すぎるくらいでしたが購入することにしました。」

小田原のどのエリアかにこだわりはなかったそうですが、300坪以上の広い土地を確保するとなると場所は限られます。それで探すうちに出会ったのが曽我エリアの小高い場所にある土地だったのです。ただ土地は見つけたものの、すぐに引っ越すとは決めていなかったそうです。

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小林さん「移住のタイミングとしては定年後というのもあると思うんですが、いまなのか定年後なのかと悩んだときに、子どものためにここが必要だというのは揺るぎませんでしたし、60歳になってここを開墾して居心地のいい空間をつくることは難しいと思ったんです。今ならできると思って、不安はありましたけど来ることにしました。」

小林さんの最大の問題は通勤でしたが、テレワークの時代になったことで解消されました。

小林さん「小田原に決めた理由の一つは、新幹線です。品川まで26分で、ここから小田原駅まで原付バイクで約20分なので、約1時間で通勤できます。コロナ以前は毎日出勤していたので、小田原ならそれが可能だなと。会社から新幹線代は出ないのが気がかりでしたが、去年の3月からリモートワークになったので自然と問題は解決しました。それ以来一度も会社には行っていません。」

出社が必要でも1時間で行けるというのは非常に大きなポイントです。テレワークの時代になって、小田原の利便性が明らかになっています。

自分の土地だけで完結する暮らし

1年前に小田原に引っ越してきた小林さん一家は、母屋と秋田犬のチヨが遊ぶ広い庭に加えて、オフィスも兼ねる離れ、広い畑、大きなトランポリン、テントサウナまでつくりました。その土地で暮らすようになって、考え方も変わってきたといいます。

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小林さん「この1年ここで暮らして、最近、屋根にソーラーパネルも付けました。小田原市のゼロ円ソーラーという補助金で最初の10年は湘南電力に電気を渡すんですが、その後は自分のものになります。あとは井戸を掘れれば、自分の土地の中で水、電力、食料、エンタメのすべてが揃うようになります。だから、本気でやったら意外とこの敷地内で生活が回るんじゃないかと思って。そうなるとあまりお金も必要なくなります。子どもの進学資金くらい。だから、今の仕事にこだわらなくてもいいかなと思うようになりました。」

その変化は子どもたちの教育に対する考え方にも。

小林さん「子どもたちの遊んでる姿を見たら、受験していい学校へ通うことが全てではないというか。僕自身は都会の私立でがっつり受験勉強をしてきたのですが、子どもたち自身に選択肢があるって感じですね。」

子どもの教育も移住を決断する大きな要素の一つです。今は受験勉強もリモートでできる時代。のびのび育ちながら子どもたちが選ぶなら東京の学校へ進学する道もあると考えるようになったそうです。

リモートが普及することで働き方だけでなく教育にも変化が生まれ、移住先の選択肢にも変化が生まれてきているのかもしれません。

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小林さん「地元の人ともたくさんお付き合いさせてもらっていますが、その理由もこの場所だと思うんです。ここに来て一緒にテントサウナに入ってごはんを食べると、なんだか打ち解けることができるんです。うちに遊びに来て、次の日にテントサウナを買った友人もいます。」

外から来た人によって地元の人がその土地の活かし方を知り、それで地域の魅力が増していく。小林さんの移住によって地域が活性化していく良い循環が生まれつつあるのかもしれません。

小林さん「小田原の人は閉鎖的な感じも全くありませんし、地元の人は圧倒的に情報と知見を持ってるので楽しいです。広告の世界に「記憶に残る幕の内弁当はない」という名言があるんですが、小田原はまさに幕の内弁当。海、山、温泉、自然環境、子育て、都心へのアクセスなど、本当に揃いすぎているのが逆に悩みなのかもしれませんね。」

海のそば?山の近く? 小田原で自分好みのエリアを見つける

さて、ひとくちに小田原市といっても、エリアによってそれぞれ特徴があります。小田原市の7つのエリアをひとつずつ、簡単に解説していきましょう。小田原市に興味が湧いたら、どのエリアが良さそうかな、と考えてみてくださいね。

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小田原駅周辺エリア

新幹線など5社6路線が乗り入れる小田原駅。駅の南側には小田原城があり、もともと城下町だった市街地が広がっています。中心部近くは集合住宅も多く、駅から少し離れると一戸建てが軒を連ねる住宅街に。海も近く、地元の人たちに人気の「御幸の浜海水浴場」まで、駅から徒歩15分ほど!駅前なので買い物に困ることはなく、前回紹介した旧三福やtipy records innのようなコワーキングスペースも充実しています。

曽我エリア

国府津駅の北側にある曽我エリアは、丘陵地帯で自然が豊か。梅林が広がり、富士山の眺望も抜群です。エリア内には御殿場線の下曽我駅がありますが、小田原へのアクセスは約20分ほど。自然環境に恵まれた住宅地で、都会的な生活を望むより、のんびりとした環境で暮らしたい方におすすめのエリアです。

国府津エリア

東海道線と国道1号線が海の近くを走る国府津エリア。東海道線と御殿場線の乗換駅である国府津駅は、小田原駅へは東海道線で約7分。昭和初期までは国府津駅は交通の要衝で、小田原駅周辺よりも栄えていたといいます。その名残でいまも情緒ある街並みが広がっていて、新しいカフェやおしゃれな店が並んでいます。海に近いという環境と便利さのバランスが取れたエリアです。

鴨宮エリア

東海道線で小田原の隣駅に当たる鴨宮駅と国府津駅の間には、フレスポやダイナシティといった大規模なショッピングモールがあり、暮らしの利便性が非常に高いエリアです。地域活動の拠点である川東タウンセンターマロニエや、子育て支援センター・中央図書館などの公共施設もあります。小田原駅までは約3分。小田原駅を経由しての都心へのアクセスも便利!

小田急沿線エリア

小田原から新宿へ向かう小田急線と南足柄へ向かう大雄山線の通るエリア。小田原駅へのアクセスは抜群(小田原駅まで足柄駅から約3分、栢山駅から約9分)で、エリア内に鉄道の駅が4駅あり、生活に便利な住宅地が広がっています。学校や公園も数多くあり、都心の郊外の住宅地と同じような感覚で生活できるエリアです。

里山エリア

小田原市街から箱根方面へ少し登った山間の自然あふれるエリア。小田原市民が足繁く通う「わんぱくらんど」や「いこいの森」などの大型公園やキャンプ場があり、本当に自然の中に暮らしている感覚が得られそうです。小田原駅まで車で10分から15分程度。里山で暮らしたい人にぴったりです。

片浦エリア

小田原から東海道線で熱海方面に行った早川駅と根府川駅周辺のエリアです。海岸線近くまで丘陵が迫っていて、海沿いに漁港や集落が点在しています。釣りスポットやダイビングスポットも豊富で、海の恵みが実感できます。根府川駅から小田原駅まで約8分。観光地としての商店も多くあります。

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東京にあるものは、全部小田原にある。しかも徒歩圏内にあって、加えて海も山も温泉もある。そんなまちは、都心から新幹線で30分圏内のエリアをイメージしてみると、そうそうないと言えそうです。

どの移住者に聞いても、移住してよかったという話しか出てこない小田原市。移住先をお探しの方はぜひ一度、小田原を訪れてみてはいかがでしょうか。

※この記事は、神奈川県小田原市のご協力により制作しています。

文  石村研二
写真 池田 礼

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